覚めたとき ――
STORY1
大地は夜に抱かれていた。

 かれを取り囲んだ木々は音もなく、時が経つのを待つばかり。
 かれに残されたのは、“ジョン”というおのれの名前のみ。
 かれは空に向かって立ち上がり、暗い世界に足を踏み出す。
 さながら、明けることをしない闇に、
 ひとつの光が差し込んだようだった。
辿り着いた街に

STORY2

ジョンを待つ人々がいた。

 かれらは、顔に絶望を灯らせたまま凍っていた。
 目覚めぬかれらは、記した文字に言葉を託す。
 “われわれは のがれられないのか?”
 “われわれは ゆるされないのか?”
 静かな叫びが、夜に放たれた。
じられた扉の先

STORY3

冷たい闇がこだまを返す。

 巨大な館に人気はなく、
 立ちはだかる鏡の中、映し出される悪夢の姿。
 投げかけた問いも跳ね返され、
 魔性の笑いが耳を覆う。
 はじかれたように、ジョンは館を飛び出した。
ーラン、それが彼女の名。

STORY4-1
STORY4-2

クルドラ、それが英雄の名。

 二人が差しのべたのは、希望の光か、魅惑の闇か。
 漆黒の夜の月と同じ、ジョンを照らし、傍観する。
 ジョンは二人の前に誓う。
 街の人々を救うこと、ローランを助けること、
 つまりは朝を呼び戻すことを。
※キャプチャ画面内使用素材>>RTP2000、FSM、Teddy Plaza